フロリダ州タラハシーに住む11歳の少女ベラに、『スター・ウォーズ』ファンから羨望の眼差しが向けられている。ベラは大ファンだという『スター・ウォーズ』のキャラクター、R2-D2をモチーフにデザインされたバイオニックハンド(筋電義手)を手に入れたのだ。
ベラは生まれつき右手の指がなく、左腕は右腕より短い。そんなベラを生後数週間で養子に迎えた母親のパメラは、「R2-D2バイオニックハンドがベラの人生を変えてくれる。手術をすることもなく、痛みを感じることもなく、彼女は自分の手を獲得したんです」と喜びを噛み締めた。
この特別なバイオニックハンドは、イギリスのOpen Bionics社がルーカスフィルムの許可を得て製作したもの。製作に先立って、ベラのもとには基金を通じておよそ14,000ドル(約150万円)の寄付が集まった。その基金がより広く知られるきっかけを作ったのが、『スター・ウォーズ』シリーズで主人公ルーク・スカイウォーカーを演じた俳優のマーク・ハミルだった。ハミルは昨年11月に基金について知ると、自身のTwitterの360万人を超えるフォロワーに向けて基金のキャンペーンをリツイート。これがきっかけとなり多くの寄付が集まったそうだ。
そして先日、ついにハミルとベラのビデオ電話による初対面が実現した。
ベラはハミルに嬉しそうにR2-D2バイオニックハンドを披露すると、「こうやって物を掴むこともできるの」と、自慢げに机の上にあった丸い瓶を持ち上げて見せた。
このバイオニックハンドは、デザインだけでなくその機能にも注目が集まっている。残肢の筋肉からの信号をキャッチするという新しい技術が搭載されており、この機能でベラは指を器用に曲げることや、物を掴んで持ち上げるといった複雑な動作もできるようになったそうだ。
R2-D2バイオニックハンドはベラにとってまさに最強の「フォース」となった。「May the Force be with you(フォースとともにあれ)」。ハミルとベラは、ビデオ電話の最後を『スター・ウォーズ』シリーズの名言で結んだ。
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出典:
NEW YORK POST
CNN