Tinderで「率直に自分の希望を伝えられる相手」と出会いたい人はたった3割
まずはそれぞれが「しかたなくない」と思うことをテーマにトークがスタート。
石井:「こうしなければいけない」と簡単に決めつけがちな社会だけど、誰かの決断を「だめだ」という権利は誰もないと思うんです。どの道を進むのか、どうやってやるのか、それがいままで誰もうまくいかなかったことだとしてもあまり気にしなくていいんじゃないでしょうか。自分で選ぶことが大事だと思うんです。
シオリーヌ:性教育の根本は人権教育だとよく言われますけど、誰かの権利を侵害しない範囲においては、自分の身体や人生は自分に決める権利があります。その選択肢は誰も奪ってはいけないはずなのに、いまの社会ではなぜか自然と選択肢が絞られていくような感覚に陥ることがあるので、少しでも広げていきたいです。
世の中で「普通」とされることも、時代の流れとともに変化する。マッチングアプリもその一つだ。ただ永野は、新しいものだからこそ教育が必要だと語る。
永野:「アプリだから好き勝手していい」「会ったことがない人だから好きなことを言っていい」なんてことはありえないはずで。そういうことについて伝えていくのも私たちプロバイダー側がやるべきことなのかなと思います。
能條:プロバイダー側が個人の責任として丸投げするのではなく性的同意などについて伝えていく姿勢は大事だと思います。ちなみにTinderを使ったときに「投票に行く人が好きです」と一言書くといい人に出会えました(笑)。
永野:自分がどういう価値観を持っていて人とどういう関係を望んでいるかは察してもらうことができないので、気づいてもらう努力をする必要があるんですよね。だからプロフィールにはどういう人と出会いたいかはっきり書いたほうがいいんです。
石井:企業の採用も一緒です。キャリアや考え方など、求める人の像を細かく書いたほうがいい人に出会えます。
シオリーヌ:友達のマッチングアプリのプロフィール添削をよくするんですけど、うまくマッチしないときって最初のスクリーニングがうまくいってないことが多いです。まずは自分を分析して、自分の価値観を言語化する作業をどれだけやっていけるかがマッチングアプリを効率的に使うことにつながる気がします。
永野:今年の夏にTinderが行なった調査で、「どんな人と出会いたいか」という質問への回答として「信頼できる人と出会いたい」が64%だったのに対して「率直に自分の希望を伝えられる相手がいい」という選択肢を選んだ人は3割だったんです。主体性を持って自分の意志を人に伝えることを関係にそもそも期待していない人が多いのかもしれないという驚きがありました。
イベント情報

- SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2022
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日程:2022年11月8日(火)~11月13日(日)
入場料:無料
プロデューサー:金山淳吾(一般財団法人渋谷区観光協会代表理事) / 長田新子(一般社団法人渋谷未来デザイン理事・事務局長)
主催:一般社団法人渋谷未来デザイン
共催:渋谷区