アフターコロナの生活変化。「空気感」を生み出すサービスの台頭

アフターコロナの生活変化。「空気感」を生み出すサービスの台頭

テキスト
田中一広
編集:矢澤拓(CINRA.NET編集部)

インフラとして残り続けるだろうオンラインサービス。そこに足りないものを補おうとする新しいサービス、そしてゲーム

新型コロナの感染拡大に伴う外出自粛によって、一気にオンライン化が進んでいる。現在、緊急事態宣言は明けたものの、感染者数は増減を繰り返しており、さらにこのままオンライン化が進んでいくことは間違いないだろう。新型コロナが終息した後も、そのままオンラインが定着する可能性が高い。恐らく、Googleが提供する『Google Meet』や『Zoom』といったオンラインでの会話を行なうサービスは、そのままビジネスのインフラとして残ることになる。

だが一方で、オンラインでのコミュニケーションに現在足りていないのがまさしく「空気感」だということもできる。オンライン会議の場で、表情などから雰囲気が汲み取りづらく、うまく話が進まないという話も耳にする。それゆえに「いかに空気感を作るか」ということが、この状況下で生まれてきているサービスが生み出そうとしているものであるとも言えるのではないだろうか。その意味で、オンライン上で「空気感」を共有する場所として、ゲームはさらに存在感を増していくだろう。

『レディ・プレイヤー1』の世界は、もうすぐそこまでやってきているのかもしれない

ゲームに詳しい人なら、「これまでもMMORPGのように、ゲーム内で友だちとコミュニケーションできるゲームは存在したじゃないか」と思うかもしれない。MMORPGは「大規模多人数同時参加型オンラインRPG」と訳されるものだが、これまでとこれからでは人数が圧倒的に違う。『あつまれ どうぶつの森』の世界販売数はリリースから6週間で1341万本。『フォートナイト』の登録プレイヤー数は2020年5月時点で3億5000万人だ。

約10年前、ソーシャルゲームが流行りだしたころを思い出してほしい。筆者は2010年ごろ、ソーシャルゲームのプランナーとして企画・開発に関わっていた。当時はプレイヤーも開発者も「ゲーム内のアイテムに課金するなんて信じられない」という人が少なくなかった。

しかし、いまや、アイテム課金はあって当然の存在になった。それだけソーシャルゲームは世界に浸透した。このままオンライン上の居場所としてゲームを楽しむ人が増えれば、数年後には友だちと集まるならオンラインゲームが当たり前と考えるようになるかもしれない。

さらに妄想の翼を広げれば、ゲーム内から食べ物や飲み物のデリバリーを頼むのが当たり前なんて時代が来る可能性もある。ゲーム内で注文し、配達されてきたものを飲食しながら、同時に「空気感」を共有できるその場でのコミュニケーションを楽しむ。オンラインレストランであり、オンライン居酒屋でもある。ゲーム内から宅配ピザが頼めるというものは、すでに一部のMMORPGで実装されているので、さほど現実離れした話ではないだろう。

その先には、映画『レディ・プレイヤー1』(2018年)のように、サイバースペースでコミュニケーションを楽しむ時代が待ち受けているのかもしれない。

『レディ・プレイヤー1』予告編

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